先日、下痢嘔吐のテーマでノロウイルス胃腸炎の対策をお話ししましたがもう少し具体的にご家庭での対応についてお話します。ノロウイルスは非常に強い感染力を持ちます。感染すると24~48時間の潜伏期間を経て発症します。二次感染予防対策としては①爪は短く切り、吐物や排泄物の処理にはマスクと手袋を着用する。②処理後はハンドソープと流水で30秒以上手洗いをする。③汚染物を触れた手で他の物には触れない。またその都度手洗いをする。④手拭きタオルは個人別、若しくはペーパータオルを使用する。⑤家族全員が手洗いを励行し、食事前、排泄の後、調理時にも吐物処理後と同様の手洗いをする。⑥直接汚染された衣類は塩素系漂白剤を希釈した液(次亜塩素酸ナトリウム0.1%)に30分つけ置きし他の衣類とは別に洗う。吐物で汚染していない床やトイレ、ドアノブは同様に0.02%に希釈した次亜塩素酸ナトリウムで拭きとるが、吐物や排泄物で汚染した場合は、ペーパータオルや新聞紙などで広げない様に静かに拭きとった後、0.1%次亜塩素酸ナトリウムで拭きとる。⑦ソファー、ベット等洗えないものは0.1%~0.02%次亜塩素酸ナトリウムで何度もたたき拭きをする。で対応します。希釈液は使い捨ての布やペーパータオルに浸し、使用後は袋に密封します。ノロウイルスは乾燥すると空気に漂うので、汚染範囲を確認して未処理の部分がないようにします。
 お子様に関しては、哺乳量や水分摂取量が少ない、排尿回数が少なくぐったりしている場合は早めに受診下さい。意識レベルの低下(呼びかけても反応が乏しいなど)やけいれんが起こった場合は速やかな受診または救急車を呼ぶ必要性も出てきます。最後に受診の際は車内での嘔吐に備えてビニール袋や着替え、おむつの準備も必要かと思われます。そして医院では吐物処理が速やかに運ぶよう、嘔吐物処理セットを用意しております。また下痢、嘔吐、発疹など感染を疑う症状がある場合は隔離待機室の使用や2診を使って診察しています。空気清浄機も待合、1診と2診の間の廊下、受付に置き感染伝播を防止しています。医院では感染マニュアルも作成し、それに基づき対策をとっておりますのでどうぞご安心して受診下さい。またホームケアについて知りたいことがありましたら気軽にお声掛け下さい。
 次はワクチン、頭部外傷、発熱、お薬の飲ませ方(あかり薬局の先生に来られるお子様の現状やお薬の特徴も教えていただき考えます!)どのテーマからお話しするか迷っているおばちゃんナースM(*^_^*)